〔東京外為〕ドル、154円台前半=弱い米雇用関連指標で下落(5日午前9時) 2025年02月05日 09時04分

 5日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日発表の米雇用関連指標が弱かったことで売りが強まり、1ドル=154円台前半に下落している。午前9時現在、154円12~14銭と前日(午後5時、155円30~32銭)比1円18銭の大幅ドル安・円高。
 前日の海外市場では、欧州時間は155円20~40銭前後でもみ合った後、米国時間に下げ足が強まった。中盤に発表された昨年12月の雇用動態調査(JOLTS)で非農業部門求人数が前月比55万6000件減の760万件と、市場予想(ロイター通信調べ)の800万件を下回り、米長期金利が低下。ドル円は一気に154円60銭台に下落。終盤も売り優勢で、154円20銭台に続落した。
 東京時間の早朝は154円30銭台で下げ渋っていたが、午前9時にかけてやや売られた。前日の海外時間は「全般的にドルが弱くなった」(大手邦銀)こともあり、東京時間も「売られやすい」(FX業者)とみられる。JOLTSが弱かったことで週末の米雇用統計も下振れが懸念されることもドル円の圧迫要因となっている。
 もっとも、トランプ政権の対中国の関税強化は「インフレリスクとして意識される」(先の大手邦銀)こともあり、ドル円は売りが出ても下げ余地は限られる公算が大きい。また、日本時間の今夜にはADP全米雇用報告など一連の米指標の発表も予定され、「東京時間は方向感が出にくい」(同)との声も聞かれる。
 ユーロも対円は下落。対ドルは上昇。午前9時現在、1ユーロ=159円86~87銭(前日午後5時、160円14~15銭)、対ドルでは1.0371~0372ドル(同1.0311~0312ドル)。

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