〔NY外為〕円、146円台後半(22日) 2025年08月23日 06時32分
【ニューヨーク時事】週末22日のニューヨーク外国為替市場では、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の発言を受け早期利下げ期待が高まる中、円買い・ドル売りが進み、円相場は、1ドル=146円台後半に大幅上昇した。午後5時現在は146円85~95銭と、前日同時刻(148円33~43銭)比1円48銭の大幅な円高・ドル安。
パウエルFRB議長は22日、西部ワイオミング州で開催している年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、政策金利の引き下げ検討を「慎重に進められる状態にある」と言及。市場は、パウエル氏の発言は想定よりもハト派寄りで、政策スタンスの転換を示唆したと受け止めた。FRBが9月16、17日の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げ再開を決定するとの期待が広がり、米長期金利の指標である10年債利回りが4.3%台から4.2%台に急低下。ドルを売って円など主要通貨を買う動きが活発になり、円は一時146円58銭まで急伸した。
CMEグループのウェドウオッチでは、パウエル氏の講演を受け、市場が織り込む9月のFOMCで0.25%利下げが決定される確率は一時9割に上昇。その後は8割強に戻した。
ジャクソンホール会議の最終日である23日の討論会には、日銀の植田和男日銀総裁、欧州中央銀行(ECB)のラガルド総裁、英中銀のベイリー総裁が参加を予定しており、発言に注目が集まっている。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1715~1725ドル(前日午後5時は1.1601~1611ドル)、対円では同172円21~31銭(同172円12~22銭)と、09銭の円安・ユーロ高。