〔NY金〕大幅反発、3418.50ドル=週間では3%超上昇(22日) 2025年08月23日 03時35分

 【ニューヨーク時事】週末22日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、早期の米利下げ観測の高まりを背景に大幅反発した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は、前日比36.90ドル(1.09%)高の1オンス=3418.50ドル。これは8日に付けた史上最高値(3491.30ドル)以来2週間ぶりの高値水準。週間では1.06%上昇した。
 パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長はこの日午前、年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」で講演し、政策金利の引き下げ検討を「慎重に進められる状況にある」と語った。これを受け、市場では9月16~17日開催の連邦公開市場委員会(FOMC)での利下げ再開が濃厚になったとの見方が拡大。金融市場の反応は大きく、長期金利とドル指数が急低下する中、利回りを生まず、ドル建て商品の金にまとまった資金が流入した。
 ただ、相場は3400ドル台に乗せると、上昇の勢いが鈍化。パウエル氏は引き続き経済指標を注視していく考えを強調しており、今後は9月5日発表の雇用統計、10、11日発表の卸売物価および消費者物価指数が重要な手掛かりとなる見込み。このほか、10月の祭典シーズンに向け、インドの宝飾業者が金の購入を再開したとの報道もあった。

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