〔NY外為〕円、148円台前半(21日) 2025年08月22日 06時28分

 【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク外国為替市場では、景気の底堅さを示す米経済指標を背景に円売り・ドル買いが優勢となり、円相場は1ドル=148円台前半に下落した。午後5時現在は148円33~43銭と、前日同時刻(147円28~38銭)比1円05銭の円安・ドル高。
 S&Pグローバルがこの日発表した8月の米購買担当者景況指数(PMI)速報値は、製造業とサービス業ともに市場予想を上回った。最近不振が指摘されている住宅市場に関しても、同日発表の7月の米中古住宅販売件数が市場の期待を超えた。米長期金利が上昇し、日米金利差拡大が意識されて円を売り、ドルを買う動きが加速した。
 一方、これらに先立ち発表された米新規失業保険申請と米フィラデルフィア連銀製造業景況指数はいずれも市場予想よりも悪かった。米経済の弱さを印象付ける内容で、いったん円買い・ドル売りが先行する場面があった。
 この日から始まるカンザスシティー連邦準備銀行主催の年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」では、パウエル連邦準備制度理事会(FRB)議長が22日の講演で、9月の利下げを示唆するかどうかが注視されている。この日はFRB高官からタカ派的な発言が相次ぎ、金融市場が織り込む9月の利下げ確率は75%を下回った。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1601~1611ドル(前日午後5時は1.1644~1654ドル)、対円では同172円12~22銭(同171円66~76銭)と、46銭の円安・ユーロ高。

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