〔NY金〕小反落、3381.60ドル(21日) 2025年08月22日 03時49分

 【ニューヨーク時事】21日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、パウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演待ちムードが強まる中、ポジション調整の売りがやや優勢となり、小反落した。中心限月12月物の清算値(終値に相当)は前日比6.90ドル(0.20%)安の1オンス=3381.60ドル。
 米カンザスシティー連邦準備銀行が主催する年次経済シンポジウム「ジャクソンホール会議」が西部ワイオミング州で21~23日開催される。パウエルFRB議長による22日の講演での金融政策の方向性に関する発言が最大の焦点。金相場は早朝、利益確定の売りが先行。相場は安値拾いの買いにプラス圏に浮上する場面もあったが、持ち高調整の売り買いが中心となり、狭いレンジ内で方向感の出にくい地合いとなった。
 外国為替市場でドルが対ユーロで徐々に買い戻されたことも、ドル建てで取引される商品の割高感につながり、金相場を下押しした。
 市場関係者の間からは、パウエルFRB議長が22日の講演で、9月に利下げを再開する可能性に言及しても、相場は金融緩和をほぼ織り込み済みで、波乱要因にはならないとの見方が聞かれた。
 CMEグループのフェドウオッチによると、市場が織り込むFRBが9月に政策金利を0.25%利下げする確率は約75%。

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