〔東京外為〕ドル、147円台半ば=FRB議長講演待ちで小幅安(21日午後5時) 2025年08月21日 17時07分

 21日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、週末の米ジャクソンホール会議でのパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長の講演を待つムードが強まり、1ドル=147円台半ばで小幅安となった。午後5時現在、147円57~59銭と前日(午後5時、147円62~63銭)比05銭の小幅ドル安・円高。
 前日の欧州時間から米国時間序盤にかけては、147円台半ば~後半を中心とした値動きになった。トランプ米大統領が住宅ローンに関する不正疑惑が報じられたクック連邦準備制度理事会(FRB)理事について「今すぐ辞任しなければならない」とSNSに投稿。中央銀行の独立性への懸念を背景に、ドル円は一時146円80銭台に急落した。
 東京時間の早朝も弱い地合いを引き継ぎ、147円20~30銭前後で推移。仲値公示に向けては「国内輸入企業のドル買い・円売りがやや優勢だった」(外為仲介業者)といい、147円50銭前後まで水準を切り上げた。
 ただ、その後は新規材料が乏しい上、ジャクソンホール会議でのパウエル氏の講演があす22日に迫っていることから、「様子見ムードが強まり、積極的な取引は手控えられている」(国内証券)との声が聞かれた。
 欧州勢が参入し始める時間帯になるとやや買いが強まり、147円60銭台に上昇したが、「イベント前のポジション調整で上下しているに過ぎない」(邦銀)とみられる。
 本日の米国時間は、週間新規失業保険申請件数、8月のフィラデルフィア連銀製造業景況指数と製造業PMI、7月の景気先行指数と中古住宅販売件数の公表などが予定される。
 ユーロは対円、対ドルで上昇。午後5時現在、1ユーロ=172円04~07銭(前日午後5時、171円91~91銭)、対ドルでは1.1657~1658ドル(同1.1644~1645ドル)。

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