〔NY外為〕円、143円近辺(1日朝) 2025年07月01日 22時11分

 【ニューヨーク時事】1日午前のニューヨーク外国為替市場では、米債務拡大懸念や貿易交渉を巡る不透明感を背景に円買い・ドル売りの流れが継続し、円相場は1ドル=143円近辺に上伸している。午前9時現在は143円00~10銭と、前日午後5時(143円95銭~144円05銭)比95銭の円高・ドル安。
 米上院は1日、トランプ米大統領が目玉政策に掲げる大型減税を盛り込んだ法案の審議を続行。共和党内での意見の隔たりに加え、野党民主党の徹底抗戦で手続きは遅れているものの、可決されれば財政赤字がさらに膨らむと懸念されている。また、相互関税の上乗せ分の適用停止期限が9日に迫る中、各国との交渉を巡る先行き不透明感もくすぶり、ドルに売り圧力がかかっている。
 この後は、欧州中央銀行(ECB)主催の会合で、米連邦準備制度理事会(FRB)のパウエル議長が発言する。また、S&Pグローバルと米サプライ管理協会(ISM)の製造業購買担当者景況指数(PMI)や、雇用動態調査(JOLTS)の発表が予定されており、利下げ再開時期を探る上で市場の注目度は高い。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1800~1810ドル(前日午後5時は1.1783~1793ドル)、対円では同168円80~90銭(同169円61~71銭)と、81銭の円高・ユーロ安。

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