〔東京外為〕ドル、143円台前半=米金利低下で水準切り下げ(1日午後5時) 2025年07月01日 17時04分

 1日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、時間外取引での米長期金利低下を眺めて1ドル=143円台前半に水準を切り下げている。昼すぎには144円近くまで買い戻されていたが、米金利低下で売り優勢に転じた。午後5時現在、143円06~06銭と前日(午後5時、144円12~12銭)比1円06銭の大幅ドル安・円高。
 前日の欧州時間序盤は東京時間に143円台を付けた反発と月末の調整的な買いで144円20銭台から144円50銭台まで上伸。米国時間の序盤も同水準でもみ合った。中盤は、6月のシカゴPMIが40.4と前月の40.5を下回ったことで長期金利が低下し、144円30銭台から144円10銭付近まで軟化。終盤は143円90銭付近まで下値を試した。
 東京時間の早朝も同水準で推移。午前8時50分の日銀短観で、大企業製造業の業況判断DIが2期ぶりに改善したことで日銀の利上げ観測が一部で意識されたほか、実需筋の売りもみられ、仲値にかけては143円40銭台まで下落。その後は、買い戻されて143円80銭台に上昇した。正午もおおむね同水準。午後は、日本の長期金利が低下し、いったん143円90銭台に持ち直したが、午後3時にかけては米金利低下に圧迫された。終盤も売りが出て、一段安となった。
 午後は「好調な10年入札を受けて日本の長期金利が低下すると、いったん買いが強まった」(為替ブローカー)が、その後は米金利低下の影響が強まった。市場では「日本時間今夜の米指標が弱いと下値模索となりそうだ」(大手邦銀)との声が聞かれる。
 ユーロも終盤、対円で下落。対ドルは横ばい圏。午後5時現在、1ユーロ=168円58~61銭(前日午後5時、168円91~93銭)、対ドルでは1.1783~1784ドル(同1.1720~1721ドル)。

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