〔NY石油〕WTI反発、65.45ドル(1日) 2025年07月02日 04時53分

 【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、主要産油国による増産継続観測が広がる中、中国の需要回復期待や値頃感を受けた買いが入り、反発した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物は前日清算値(終値に相当)比0.34ドル(0.52%)高の1バレル=65.45ドルだった。9月物の清算値は0.30ドル高の64.15ドル。
 中国メディアの財新と米S&Pグローバルが1日発表した6月の中国製造業購買担当者景況指数(PMI)は50.4と、前月から2.1ポイント上昇。指数は景気の拡大・縮小を判断する節目の50を2カ月ぶりに上回った。エネルギー消費大国である中国の指標改善が好感される中、原油相場では早朝、64ドル台で買いが活発化。外国為替市場でドル安・ユーロ高基調となったため、値頃感に加えドル建てで取引される原油の割安感に着目した買いも促された。
 ただ、主要産油国による増産の可能性を背景に供給過剰への懸念がくすぶり、上値は限定的。ロイター通信が関係者4人の話として伝えたところによると、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」は6日の会合で、8月の産油量について過去3カ月と同水準の日量41万1000バレルの増産を決定する方針という。
 このほか、米政権が導入した相互関税の上乗せ分の適用停止期限を9日に控え、米国と貿易相手国の協議の行方を巡る不透明感も追随買いを抑えた。
 ▽ガソリン=上伸。8月物の清算値は2.82セント高の1ガロン=210.03セント。
 ▽ヒーティングオイル=上伸。8月物の清算値は5.06セント高の1ガロン=232.69セントだった。

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