〔NY金〕反落、3343.40ドル(10日) 2025年06月11日 04時07分
【ニューヨーク時事】10日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米中貿易協議の進展期待を背景にリスク回避姿勢が後退し、利益確定の売りに反落した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比11.50ドル(0.34%)安の1オンス=3343.40ドル。
ロンドンで前日に始まった米中の貿易協議は2日目に突入。関税やレアアース(希土類)規制を巡り協議したとみられ、トレーダーらは交渉が進展し、両国の対立緩和につながるかに注目している。トランプ米大統領は1日目の協議終了後に、「良い報告しか受けていない」と語る一方、「中国は容易な相手ではない」とも述べ、協議の詳細は明らかにしなかった。
一方、外国為替市場では、ドルが対ユーロで下落。これにつれて米長期金利の指標である米10年国債利回りが小幅低下し、金利を生まない資産である金相場の一定の下支えとなった。
市場は、今後の米連邦準備制度理事会(FRB)の金融政策を占う上で、11日に発表される米消費者物価指数(CPI)や12日の卸売物価指数など、今週発表のインフレ関連指標に注目している。