〔NY石油〕WTI反落、61ドル台(27日午前) 2025年05月27日 23時07分

 【ニューヨーク時事】連休明け27日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」による追加増産観測が強まる中で売りが優勢となり、反落している。米国産標準油種WTIの中心限月7月物は午前9時45分現在、前週末清算値(終値に相当)比0.32ドル安の1バレル=61.21ドル。
 OPECプラスが7月から追加増産を決定するとの観測が高まる中で需給の緩みを意識した売りが優勢となっている。ロイター通信は27日までに関係者の話として、OPECプラスの有志8カ国が当初予定より1日早い5月31日に会合を開くと報道した。日量41万1000バレルの増産の可能性を含めた選択肢が協議されるとみられる。
 ただ、トランプ米大統領は25日に欧州連合(EU)に対して6月1日以降、50%の関税措置を発動する方針を取り下げ、7月初めまで交渉期間を設けると表明。米EU間の関税交渉を巡る警戒感が後退し、米株価が上昇。投資家のリスク回避姿勢が後退する中、株式と並ぶリスク資産とされる原油が買われ、原油の下値は限定的となっている。

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