〔NY石油〕WTI下落に転じる、61ドル台(21日午前10時50分) 2025年05月22日 00時01分

 【ニューヨーク時事】21日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、原油在庫増加を嫌気した売りに下落に転じている。この日から新たに中心限月となった米国産標準油種WTIの7月物は午前10時50分現在、前日清算値(終値に相当)比0.06ドル安の1バレル=61.97ドル。
 米メディアは20日、米当局者の話としてイスラエルがイランの核施設を攻撃する準備をしていると報道した。イスラエルとイランの情勢悪化により、イランを含む産油国のエネルギー供給混乱につながるとの観測が広がり、序盤は買いが優勢となっていた。
 ただ、その後米エネルギー情報局(EIA)が発表した週間在庫統計では原油在庫が前週比130万バレル増と、市場予想(ロイター通信拡大版調査=130万バレル減)に反して積み増しとなった。このため需給が緩和するとの見方から一転して売りが強まり、マイナス圏での取引となっている。ガソリン在庫は80万バレル増(同=50万バレル減)、ディスティレート(留出油)は60万バレル増(同=140万バレル減)だった。

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