〔東京外為〕ドル、144円台前半=午後は下値模索(20日午後5時) 2025年05月20日 17時10分
20日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤にかけて売りが優勢となり、1ドル=144円台前半に下落している。日経平均株価の伸び悩みや日本の長期金利上昇などが圧迫要因。午前中は実需筋の買いで一時145円台半ばまで買われたが、午後は一転して下値模索となった。午後5時現在、144円12~13銭と前日(午後5時、144円84~85銭)比72銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間は144円70銭~145円05銭程度で推移。米国時間の序盤は、主要株価指数の切り返しを受け、145円20銭付近に上伸した。中盤以降は決め手を欠く中、144円80銭~145円10銭程度で一進一退だった。
東京早朝は、144円90銭台で小動き。午前9時以降、日経平均株価の反発に支援されたほか、五・十日要因に伴う実需筋の買いが入り、145円50銭付近まで上値を伸ばした。その後、加藤財務相が日米財務相会談の開催について、「為替を含めて2国間の諸課題について議論を行いたい」と述べたことが売りを誘い、144円70銭付近に下落した。正午前後はやや上下した後、午後は144円80銭台でもみ合ったが、終盤は日本の長期金利上昇も売り要因となり、一段と下値を切り下げた。
ドル円は、午前こそ実需筋の買いが入って上値を切り上げたが、その後は「日米財務相会談で米国が円安是正を求めることへの警戒感がドル円の売りを誘った」(大手邦銀)と指摘される。また、「午前は堅調だった日経平均が午後に急速に伸び悩んだほか、日本の長期金利上昇がドル円の売りを強めた」(為替ブローカー)という。ユーロは終盤、対円は下げ渋り。対ドルは強含み。午後5時現在、1ユーロ=162円50~53銭(前日午後5時、162円78~79銭)、対ドルでは1.1275~1276ドル(同1.1238~1239ドル)。