〔NY外為〕円下落、144円台後半(1日朝) 2025年05月01日 22時16分

 【ニューヨーク時事】1日午前のニューヨーク外国為替市場では、日銀の早期利上げ観測の後退を背景に円売り・ドル買いが加速した海外市場の流れを引き継ぎ、円相場は1ドル=144円台後半に下落している。午前9時現在は144円70~80銭と、前日午後5時(143円00~10銭)比1円70銭の大幅な円安・ドル高。
 日銀はこの日の金融政策決定会合で、政策金利を現行水準に据え置いた。決定は大方の予想通りだったものの、植田和男総裁が会合後の記者会見で、トランプ米政権の高関税政策による景気下振れリスクへの警戒感を表明。次の利上げ時期が後ずれするとの観測が台頭した。
 ニューヨーク市場は144円台半ば付近で取引を開始。米労働省が朝方発表した新規失業保険申請は、26日までの1週間で前週比1万8000件増の24万1000件となり、2週連続で悪化した。ただ、翌2日に米雇用統計の発表を控え、市場の反応は限定的。この後は、S&Pグローバルと米サプライ管理協会(ISM)がそれぞれ4月の米製造業購買担当者景況指数(PMI)を発表する。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1320~1330ドル(前日午後5時は1.1324~1334ドル)、対円では同163円70~80銭(同162円04~14銭)と、1円66銭の大幅な円安・ユーロ高。

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