〔NY石油〕WTI軟調、62ドル台(25日午前) 2025年04月26日 01時09分

 【ニューヨーク時事】週末25日午前のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、米中貿易摩擦の激化や供給過剰への懸念がくすぶる中、軟調に推移している。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は午前9時55分現在、前日清算値(終値に相当)比0.25ドル安の1バレル=62.54ドル。
 中国メディアの財経は25日、米国製の一部半導体について、対米報復関税の適用対象から外したと伝えた。一方、中国外務省の副報道局長は同日の会見で、関税の一部免除について「承知していない」と発言を控えた。トランプ米大統領が前日、米中が協議したと述べた発言についても全面的に否定した。米中の貿易摩擦激化への懸念から相場は朝方、原油売りが先行。61ドル台で押し目買いが入ったものの、小幅マイナス圏で小動きとなっている。
 石油輸出国機構(OPEC)とロシアなど非加盟の産油国で構成する「OPECプラス」が6月以降の生産調整方針を巡り、一部の加盟国が増産幅の拡大を提案しており、供給過剰を招くとの不安が広がっているという。
 外国為替市場で、対ユーロでのドル売りが一服し、ドル建てで取引される原油の割安感がやや後退したことも相場を下押ししている。

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