〔NY金〕反落、3419.40ドル(22日) 2025年04月23日 03時41分

 【ニューヨーク時事】22日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、利益確定の売りに押され、反落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は前日比5.90ドル(0.17%)安の1オンス=3419.40ドル。
 トランプ米大統領によるパウエル米連邦準備制度理事会(FRB)議長への利下げ圧力を背景にリスク回避の動きが強まる中、安全資産としての金需要が高まり、22日の時間外取引では一時、史上最高値となる3500ドルを突破した。
 米長期金利の低下や米通商政策を巡る不確実性も金の買いを促し、午前の相場は堅調に推移していた。
 ただ、その後は利益確定の売りが優勢となり、午後にかけて相場はマイナス圏に転じた。この日の外国為替市場でドルがユーロに対し上昇したことも、ドル建てで取引される商品の割高感につながり、相場の圧迫要因となった。
 トランプ氏のパウエル氏に対する発言を受けFRBの独立性を巡り懸念が広がる中、市場参加者らは週内に予定されているFRB高官らの講演の内容に関心を寄せている。
 ロイター通信によると、ゴールドマン・サックスは今月に入り、年末時点の金価格見通しを3700ドルに上方修正。中央銀行による金購入が月平均100トンで推移した場合、年末までに3810ドルに達する可能性があるとも推定した。オーストラリア・ニュージーランド銀行(ANZ)も前週、年末時点の金相場見通しを3600ドルに引き上げた。
 一方、金市場での相対力指数(RSI)は、買われ過ぎの状態が示唆されている。

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