〔東京外為〕ドル、１４６円台前半＝米相互関税への懸念で続落（４日午前９時） 2025年04月04日 09時04分
４日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場（気配値）は、引き続き米相互関税による打撃が懸念される中、１ドル＝１４６円台前半に続落している。前日の海外時間は一時１４５円１０銭台まで売り込まれる場面があった。午前９時現在、１４６円２６～２６銭と前日（午後５時、１４７円２５～２６銭）比９９銭のドル安・円高。
前日の海外市場では、欧州時間も米相互関税を嫌気した売りが続き、米国時間の序盤には１４５円８０銭台に下落。その後も米株急落を背景に中盤には１４５円１０銭台まで下値を切り下げた。終盤には、急ピッチで下げた反動から若干買い戻され、１４６円５０銭前後に戻す場面もあった。
早朝の東京時間は１４５円５０銭台に反落した後は１４６円台前半に切り返している。ただ、「なお下値不安は根強い」（ＦＸ業者）とされ、改めて売りが出やすいとみられる。米政府が打ち出した相互関税に欧州、中国などは反発を強めている。一方、米政府は関税で譲歩する姿勢を示しておらず、「このままでは世界経済の打撃は必至」（銀行系証券アナリスト）と懸念されている。
前日から内外主要株は大幅安が続いているが、「下げ止まった感じはない」（大手邦銀）といい、本日も「日経平均株価が下落すれば、リスク回避からドル円は下げやすい」（同）。日本時間の今夜には米雇用統計が発表される。相互関税への懸念が大きくなる中、「市場の関心は薄いが、今の地合いでは悪い内容には反応しそうだ」（同）という。
ユーロは対円で小動き、対ドルは上昇。午前９時現在、１ユーロ＝１６１円５３～５４銭（前日午後５時、１６１円５４～５６銭）、対ドルでは１．１０４６～１０４６ドル（同１．０９７０～０９７１ドル）。