〔NY石油〕WTI小反発、74.66ドル=5週ぶりマイナス(24日) 2025年01月25日 06時01分
【ニューヨーク時事】週末24日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、価格引き下げを指向するトランプ米政権の政策への警戒感がくすぶる中、買い戻しが入り小反発した。米国産標準油種WTIの中心限月3月物の清算値(終値に相当)は、前日比0.04ドル(0.05%)高の1バレル=74.66ドル。ただ、中心限月としては週間で4.13%下落し、5週ぶりにマイナスに転じた。4月物は0.06ドル安の73.96ドルだった。
ドルの軟調地合いを眺め、朝方は割安感を追い風とした買い戻しが先行。相場は一時75ドル台を付けたが、あと売り優勢の展開となった。ただ、終盤に再び上向き、辛うじてプラス圏に乗せて引けた。
トランプ米大統領はこの日、石油輸出国機構(OPEC)に対して改めて石油価格を引き下げるよう要求。同氏は前日のダボス会議で、ウクライナ侵攻を続けるロシアの戦費調達を阻むには、油価下落が有効と訴えていた。
トランプ氏はまた、就任初日の20日に「国家エネルギー非常事態」を宣言。物価高対策として、石油や天然ガスなど化石燃料の生産拡大を支援する計画を打ち出した。一方、カナダとメキシコに加え、中国や欧州連合(EU)への追加関税を検討するとしており、インフレが再燃すればエネルギー需要が鈍化するとの見方も根強く、供給が今後だぶつくことへの警戒感も依然くすぶっている。
▽ガソリン=反落。中心限月2月物の清算値は1.66セント安の1ガロン=204.90セント。
▽ヒーティングオイル=4営業日ぶり反発。2月物の清算値は4.47セント高の1ガロン=251.62セント。