〔東京外為〕ドル、160円台後半=米利下げ観測後退で上昇(27日午前9時) 2024年06月27日 09時05分

 27日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米利下げ観測後退などで、1ドル=160円台後半に上昇した。午前9時現在は、160円62~65銭と前日(午後5時、159円89~90銭)比73銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間は米長期金利上昇で買いが先行し、160円30銭台に上伸した。米国時間の序盤は神田財務官が円安進行について、「深刻な懸念を有している」とけん制すると売りが強まり、160円付近へ下落した。中盤以降は米長期金利上昇のほか、月末・四半期末によるドル買いフローも加わり、160円80銭台を付けた。27日の東京早朝は、160円70銭前後で推移している。
 ドル円は1986年12月以来、約38年ぶりの高値を付けた。インフレ高止まりでFRBによる利下げが先送りされるとの観測が広がる上、日銀の金融政策正常化の先行き不透明感から、「海外短期筋などがドル買い・円売りが強めている」(FX会社)という。
 政府・日銀が介入したとみられる4月29日の水準を超えたことで、介入警戒感が一段と高まっている。このため、「きょうに関しては、上値を試す動きは出にくいだろう」(別のFX会社)とみられている。
 ユーロは対円で上昇、対ドルは下落。ユーロ円は、ユーロ導入以来の高値を付けた。午前9時現在は、1ユーロ=171円56~57銭(前日午後5時、170円98~99銭)、対ドルでは1.0679~0680ドル(同1.0693~0694ドル)。

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