〔NY石油〕WTIほぼ横ばい、80.90ドル(26日) 2024年06月27日 05時00分

 【ニューヨーク時事】26日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、予想外の米原油在庫積み増しを嫌気した売りに押されいったんは下落したものの、その後買い戻しが入り、ほぼ横ばいとなった。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.07ドル(0.09%)高の1バレル=80.90ドルだった。9月物は0.12ドル高の80.19ドル。
 イエメンの親イラン武装組織フーシ派による船舶攻撃やイスラエルと隣国レバノンのイスラム教シーア派組織ヒズボラとの交戦激化を背景とした地政学リスクの高まりなどを受け、朝方の相場は買いが先行していた。
 その後、米エネルギー情報局(EIA)が発表した週報では、21日までの1週間の米原油在庫は前週比360万バレル増と、市場予想(290万バレル減=ロイター通信調査)に反する積み増しとなった。ガソリン在庫も270万バレル増と、市場予想の100万バレル減に反し積み増しだった。夏のドライブシーズンに伴う燃料需要拡大への期待が高まる中、需給のだぶつきが意識され、原油は一転してマイナス圏に沈んだ。対主要通貨でのドル高も相場の下押し要因となった。
 ただ、売りが一巡した後、午後にかけては再び買いが優勢となる展開。相場は午前の下落から値を戻し、一時81ドル台前半を中心としたレンジで底堅く推移したものの、終盤に上げ幅を縮小した。
 ▽ガソリン=続伸。中心限月7月物の清算値は2.99セント高の1ガロン=254.46セント。
 ▽ヒーティングオイル=反発。7月物の清算値は2.81セント高の1ガロン=253.75セント。

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