〔東京外為〕ドル、143円割れ=終盤、全般的なドル売りで(2日午後5時) 2025年06月02日 17時04分

 2日の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、終盤、全般的なドル売りが優勢となり、1ドル=143円を割り込む展開となっている。午前中に143円前半に下げた後は買い戻しされたが、終盤に再び売りが強まった。午後5時現在、142円90~90銭と前週末(午後5時、144円04~05銭)比1円14銭の大幅ドル安・円高。
 5月30日の海外市場では、欧州時間は143円70銭~144円20銭で一進一退だった。米国時間の序盤は、米中貿易摩擦への警戒感から143円40銭台に下落。その後は、月末要因の買いや米株の切り返しなどで144円40銭台に上昇した。中盤以降は、トランプ政権による関税政策の先行き不透明感から143円70銭台に押し戻された。
 6月2日の東京早朝は、143円80~90銭台で推移した。午前9時以降、日経平均の大幅下落に圧迫され、仲値にかけて143円30銭台に下値を切り下げた。同水準では買い戻しされ、昼すぎには143円60銭台に持ち直したが、その後は株安が重しとなり、午後3時にかけては143円台前半へと水準を下げた。欧州勢が参入する終盤になると、主要な通貨に対してドル売りが強まり、対円でも下値模索となった。
 ドル円は午前中に売られた後は買い戻しが入ったが、「日経平均株価の下落やトランプ政権の通商政策への警戒感などが終日重しになった」(為替ブローカー)と指摘される。終盤は「欧州勢参入に伴ってドル売りのフローが強まり、対円でも下げ基調になった」(大手邦銀)という。目先も「下値模索が続くのではないか」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは終盤、対円で強含み。対ドルは上昇。午後5時現在、1ユーロ=163円23~26銭(前週末午後5時、163円28~37銭)、対ドルでは1.1423~1424ドル(同1.1337~1343ドル)。

注目ニュース