〔NY外為〕円、143円台半ば(3日朝) 2025年06月03日 22時12分

 【ニューヨーク時事】3日午前のニューヨーク外国為替市場では、米高関税政策を巡る警戒感から急速に強まった円買い・ドル売りの流れが一服、円相場は1ドル=143円台半ばに下落している。午前9時現在は143円40~50銭と、前日午後5時(142円65~75銭)比75銭の円安・ドル高。
 前日の円相場は、米国による高関税政策を背景に、欧州や中国との通商摩擦が激化するとの懸念から円買い・ドル売りが加速した。この日の海外市場では急速な円高の反動から持ち高調整目的の円売り・ドル買いが優勢となり、ニューヨーク市場に入ってからもこの流れが続いている。
 日銀の植田和男総裁は3日午前の参院財政金融委員会で「将来の利下げ余地をつくるために、経済・物価情勢の改善が見込めない中で無理に政策金利を引き上げる考えはない」と述べた。日銀が追加利上げに慎重だと受け止められ、円が売られたとの見方もあった。一方、植田総裁は3日午後、東京都内で開催された内外情勢調査会で講演し、経済・物価が見通しに沿って推移すれば「引き続き政策金利を引き上げていく」と利上げ路線を堅持する姿勢を示した。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1380~1390ドル(前日午後5時は1.1437~1447ドル)、対円では同163円20~30銭(同163円31~41銭)と、11銭の円高・ユーロ安。

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