中印首脳、関係改善加速で一致=モディ氏7年ぶり訪中 2025年08月31日 13時13分

握手する中国の習近平国家主席(右)とインドのモディ首相=31日、天津(インド政府提供)(ロイター時事)
握手する中国の習近平国家主席(右)とインドのモディ首相=31日、天津(インド政府提供)(ロイター時事)

 【天津時事】中国の習近平国家主席とインドのモディ首相が31日、上海協力機構(SCO)首脳会議に合わせて天津で会談した。モディ氏の訪中は約7年ぶりで、対面会談は昨年10月以来。国境問題で冷え込んでいた両国関係の改善を加速させる方針を確認し、中印が互いに「ライバルではなくパートナーだ」との認識で一致した。
 中国外務省によると、習氏は「世界最大の人口を持つ中印は途上国の団結を促す重要な責任を負っている。善隣友好は双方にとって正しい選択だ」と語り掛けた。モディ氏は、中国との経済協力を強化したいと述べたほか、国境問題に関して「公正で合理的、互いに受け入れ可能な解決策を模索していきたい」と表明し、2国間協議の推進に意欲を示した。インド外務省によれば、モディ氏は来年インドで開催予定の新興国グループ「BRICS」首脳会議に習氏を招待した。
 中印関係は2020年の国境付近での軍事衝突を経て急速に悪化。コロナ禍後も両国間の直行便は再開せず、習氏は23年にインドが議長国を務めた20カ国・地域首脳会議(G20サミット)を欠席した。
 昨年の首脳会談に続く中印接近を促したのは、米国の高関税政策だ。トランプ政権は今年8月、インドが制裁対象であるロシアから原油を購入し続けているとして、25%の追加関税を発動。インド産品には計50%の関税が適用されることになった。インドは反発を強めており、習政権は日米豪印の連携枠組み「クアッド」にくさびを打ち込む好機とみている。
 一方で、中印の国境問題は根本的な解決をみておらず、インドは中国が隣国パキスタンと軍事・安全保障連携を深めていることにも警戒感を抱いている。モディ氏は訪中前に日本を訪れ、石破茂首相と会談。半導体サプライチェーン(供給網)の協力強化などで合意し、経済安保面での脱中国依存を印象付けた。 

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