ガザ停戦案、ハマス修正要求か=米イスラエルが批判 2025年06月01日 00時49分

【カイロ時事】パレスチナ自治区ガザで続くイスラエルとの衝突を巡り、イスラム組織ハマスは5月31日、米国が示した停戦案への回答を交渉仲介国に提出したと発表した。ハマスは多数の修正を求めているとされ、ウィトコフ米中東担当特使は「全く容認できない」と批判。既に停戦案に同意したイスラエル政府は「ハマスが(停戦を)拒否し続けている」と非難した。
ハマスが恒久的な停戦とイスラエル軍の完全撤退を求める一方、ハマス壊滅を掲げるイスラエルは一時的な停戦に固執し、双方の隔たりは大きい。イスラエルはガザの大部分を占領する方針だと伝えられ、交渉が決裂すれば、ガザ攻撃を一段と強める可能性がある。
米国案では、60日間の停戦期間を設定し、初期段階でハマスが拘束する人質のうち、生存者10人と18人の遺体を引き渡すことなどが盛り込まれているもようだ。ハマスは31日、人質や遺体の引き渡しに応じると正式に表明した。しかし、ロイター通信によると、仲介国に対し、人質の引き渡しを3回に分けたり、支援物資の量を増やしたりすることを要求。恒久停戦の保証も求めているという。
パレスチナ通信によると、ガザ最南部ラファでは6月1日、支援物資配給拠点に向かっていた人々にイスラエル軍が発砲し、少なくとも30人が死亡、150人以上が負傷した。