イランの協力「満足せず」=濃縮ウラン保有増―IAEA 2025年05月31日 23時21分

オーストリア・ウィーンの国際原子力機関(IAEA)本部(AFP時事)
オーストリア・ウィーンの国際原子力機関(IAEA)本部(AFP時事)

 【ベルリン時事】国際原子力機関(IAEA)は31日、イランの核活動に関する包括的な報告書を加盟国に送付し、核不拡散のためのIAEAの活動に対するイランの協力について、「満足いくものではない」と批判した。ロイター通信などが同日報じた。
 イランによる濃縮度最大60%のウランの保有量は、5月17日時点で3カ月前から133.8キロ増の推定408.6キロとなり、核爆弾9個分に相当する。IAEAは「高濃縮ウランの生産と備蓄を大幅に拡大させており、深刻な懸案事項だ」と指摘した。
 ロイターによると、米欧は6月のIAEA理事会で、イランの核不拡散義務違反を批判する決議を準備中。イランが反発することは必至で、米国との核交渉にも影響しそうだ。 

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