長距離兵器開発で協力=対ロシア圧力を強化―独ウクライナ首脳 2025年05月28日 22時21分

【ベルリン時事】ウクライナのゼレンスキー大統領は28日、ベルリンを訪問し、ドイツのメルツ首相と会談した。両首脳はロシアのプーチン大統領が真剣に停戦交渉に応じるよう、圧力を強化する方針で一致。会談後の共同記者会見で、ロシア領内の軍事目標を狙える長距離ミサイルをウクライナが自国生産できるよう協力することで合意したと発表した。
会見でメルツ氏は「長距離兵器を共同で生産したい」と述べ、財政支援や軍需産業間の連携を進める考えを明らかにした。しかし、長距離巡航ミサイル「タウルス」の供与に関しては明言しなかった。
ゼレンスキー氏は「いかなる形式(の交渉)にも応じる用意がある」と語り、ロシアとの直接交渉に前向きな姿勢を強調。一方で「戦争を終わらせるためには、より強力な制裁措置が必要だ」と指摘し、米欧諸国に対ロ圧力を強めるよう訴えた。また、6月にオランダ・ハーグで開催される北大西洋条約機構(NATO)首脳会議について、「ウクライナが参加しなければ、NATOに対するプーチンの勝利となる」との認識を示し、ウクライナの出席を認めるよう求めた。