中国、太平洋諸国に外交攻勢=11カ国と外相会合 2025年05月28日 22時10分

 【北京時事】中国の王毅共産党政治局員兼外相は28日、ソロモン諸島など太平洋諸国の外相らと福建省アモイで会談した。王氏は、29日までの日程で第3回中国・太平洋島国外相会合を開催。米中の覇権争いの最前線である島しょ地域に外交攻勢を掛け、中国の影響力拡大を図る。
 中国外務省によると、会合にはソロモンのほか、フィジー、パプアニューギニアなど太平洋の11カ国の外相らが出席。中国外務省は「島しょ国との全面的な交流と協力に加え、共通の関心事である国際・地域問題について意見交換を行う」(報道官)と説明している。
 習近平政権は近年、島しょ国への開発支援や治安・安全保障面での連携を掲げて接近を強めている。ソロモンとは2022年に安保協定、23年に警察協力協定を締結。安保協定の内容は不透明で、米豪などは中国の軍事拠点化を警戒している。
 キリバスも、国内で中国警察の活動を認めるなど対中関係を強化している。今年2月にはクック諸島のブラウン首相が訪中し、海底資源の開発協力で合意した。 

海外経済ニュース