上空にヘリ、窓割る兵士=戒厳軍280人が国会突入―韓国 2024年12月04日 21時02分

3日夜、ソウルにある韓国国会の正門で人々と押し合う警官(AFP時事)
3日夜、ソウルにある韓国国会の正門で人々と押し合う警官(AFP時事)

 【ソウル時事】国会上空に物々しくヘリが飛び、武装した戒厳軍の兵士がガラスを割って国会議事堂に突入―。韓国の尹錫悦大統領が3日夜に「非常戒厳」を宣言したことを受けて国会に送られた戒厳軍の動きを国会事務局が4日、記者団に明らかにした。
 事務局の説明では、非常戒厳宣言から約20分後、警察が国会の門を封鎖し、国会議員や職員の出入りを制限した。戒厳令が解除されるまでの間、ヘリが24回飛来し、約230人の兵士を国会の敷地に運んだ。さらに約50人が塀を乗り越えて、国会に進入した。
 韓国メディアが伝えた映像によると、庁舎に戒厳軍が立ち入ることを防ぐため、国会関係者とみられる人々が机などでバリケードを築き、激しくもみ合った。抵抗する人に兵士が銃を向ける場面もあり、緊張した雰囲気に包まれていた。
 国会の外では、深夜にもかかわらず多くの市民や政党関係者らが集まり、「尹錫悦を逮捕せよ」と声を上げた。ソウル市の20代の女性会社員は「あまりにも腹が立って出てきた。早く弾劾されるべきだ」と尹氏を批判した。
 韓国で暮らす日本人にも動揺が広がった。京畿道の半導体企業に勤める30代の男性は「もし戒厳令が解除されなかったら、令状なしでの逮捕など身に危険が及ぶ可能性があったかもしれない」と話した。 

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3日夜、ヘリが上空を飛ぶソウルにある韓国国会(EPA時事)
3日夜、ヘリが上空を飛ぶソウルにある韓国国会(EPA時事)

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