米FBI、州地裁判事を逮捕=不法移民拘束を妨害容疑 2025年04月26日 09時32分

【ニューヨーク時事】米連邦捜査局(FBI)のパテル長官は25日、当局による不法移民の拘束を妨害した疑いで、中西部ウィスコンシン州ミルウォーキー郡のハンナ・ドゥガン州地裁判事を逮捕したと明らかにした。判事の逮捕は異例で、不法移民の取り締まりを強化するトランプ政権と司法関係者の対立が深まっている。
米メディアによるとドゥガン判事は、政権側が国外追放の対象としていたメキシコ人の男の家庭内暴力事件を担当。審理のあった18日、FBI捜査官らが拘束のため廊下で待機していることを知り、陪審員用の出入り口を使って男を法廷外に逃がしたとされる。
男はその後、路上で拘束された。パテル長官はX(旧ツイッター)で「判事の妨害行為は市民を危険にさらした」と主張した。
政権は不法移民の摘発を進めるが、裁判所が差し止め命令を出すケースが頻発。トランプ大統領は差し止め命令を出した連邦判事の弾劾などを求めている。