韓国野党、尹大統領の弾劾案提出=戒厳令に反発強まる―与党議員賛成で可決か 2024年12月04日 14時59分

4日、ソウルの国会に尹錫悦大統領の弾劾訴追案を提出する野党議員ら(EPA時事)
4日、ソウルの国会に尹錫悦大統領の弾劾訴追案を提出する野党議員ら(EPA時事)

 【ソウル時事】韓国の尹錫悦大統領が「国政がまひ状態にある」などとして、1987年の民主化後初めて「非常戒厳」を宣言したのを受け、革新系最大野党「共に民主党」など野党6党は4日、国会に尹氏の弾劾訴追案を提出した。戒厳令の発出が「憲法や法律に明白に違反する」と主張した。
 戒厳令が出されたのは80年以来で44年ぶり。混乱は広がっており、金龍顕国防相、大統領府の鄭鎮碩秘書室長や首席秘書官が辞意を表明した。外交日程への影響も避けられそうにない情勢だ。ソウル中心部では、尹氏の辞任を求める多数の市民が大統領府に向かって行進した。
 弾劾訴追案の可決には国会の在籍議員300人のうち3分の2以上の賛成が必要。与党「国民の力」からも尹氏に反発する声が出ており、可決される可能性が出ている。
 国会は共に民主党が過半数を占めており、尹氏が思うように国政を運営できない状況が続いていた。同氏は3日深夜に戒厳令を布告。しかし、4日未明に国会が解除を求める決議案を可決したことを受け、約6時間で解除した。共に民主党は尹氏の即時退陣を要求。辞職しない場合、直ちに弾劾手続きに入ると宣言していた。
 弾劾訴追案は5日未明(日本時間同)に国会本会議へ報告された。6~7日に採決が行われるとみられている。戒厳令解除決議案には、与党議員18人を含む190人の全出席議員が賛成した。
 弾劾訴追案が可決された場合、大統領の職務は停止され、首相が権限を代行する。可決後、180日以内に憲法裁判所が「弾劾は妥当」との判断を下すと尹氏は罷免される。 

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4日、ソウルの国会で開かれた集会で尹錫悦韓国大統領を非難する最大野党「共に民主党」の李在明代表(AFP時事)
4日、ソウルの国会で開かれた集会で尹錫悦韓国大統領を非難する最大野党「共に民主党」の李在明代表(AFP時事)
4日、ソウルで韓国の尹錫悦大統領の退陣を求め行進する人たち
4日、ソウルで韓国の尹錫悦大統領の退陣を求め行進する人たち
4日、ソウルで韓国の尹錫悦大統領の退陣を求めデモ行進する人たち
4日、ソウルで韓国の尹錫悦大統領の退陣を求めデモ行進する人たち

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