駐米豪大使の交代要求か=当選祝いに「砂時計」画像返す―トランプ氏側近 2024年11月14日 16時10分

トランプ次期米大統領の側近ダン・スカビノ氏=2020年8月、ワシントン(AFP時事)
トランプ次期米大統領の側近ダン・スカビノ氏=2020年8月、ワシントン(AFP時事)

 【シドニー時事】トランプ次期米大統領の側近で、大統領次席補佐官に起用されるダン・スカビノ氏が、オーストラリアのケビン・ラッド駐米大使(元首相)の交代を暗に求めたと受け取れる投稿をSNSに行い、波紋を広げている。ラッド氏は過去にトランプ氏を批判しており、今回の大統領選後に批判投稿を削除した経緯がある。
 スカビノ氏は米時間12日、トランプ氏の当選を祝うラッド氏の声明に返答する形で、X(旧ツイッター)に砂時計の画像を投稿。説明は一言も添えられていないが、「大使に残された時間は少ない」と退任を促すメッセージだという受け止めが豪国内に広がっている。スカビノ氏はトランプ政権1期目にホワイトハウスのソーシャルメディア部長を務めており、13日に次席補佐官への起用が発表された。
 ラッド氏は大使就任前、トランプ氏を「西側諸国への裏切り者」などと批判していたが、2期目の当選を受けて封印。マールズ豪副首相兼国防相は14日、ラッド氏が米英豪の安全保障枠組み「AUKUS(オーカス)」の連携強化に尽力してきたと評価し、「次期米政権との間でも豪州代表として活躍できる」と強調した。一方、野党・自由党のダットン党首は「ラッド氏の起用は豪州を難しい立場に追い込んだ」と指摘した。 

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