NPT立て直しへ準備委開幕=岩屋外相、結束呼び掛け 2025年04月28日 23時34分

28日、米ニューヨークで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会で演説する岩屋毅外相(右から2人目)(外務省提供)
28日、米ニューヨークで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会で演説する岩屋毅外相(右から2人目)(外務省提供)

 【ニューヨーク時事】2026年の核拡散防止条約(NPT)再検討会議に向けた第3回準備委員会が28日、ニューヨークの国連本部で2週間の日程で開幕した。過去2回の再検討会議は最終文書を採択できず決裂。NPT体制への信頼が揺らいでおり、準備委では議論を通じて立て直しへの道筋を示せるかが焦点だ。
 日本からは岩屋毅外相が出席した。演説で日本原水爆被害者団体協議会(日本被団協)が昨年ノーベル平和賞を受賞したことに触れ、「『核なき世界』を求める声はこれまで以上に大きくなっている」と強調。26年会議の成功に向け「対話と協調の精神に基づく協力を要請する」と結束を呼び掛けた。
 外相クラスの準備委参加は異例で、日本は18年4月以来7年ぶり。ロシアのウクライナ侵攻や中東紛争の拡大で核軍縮の機運が後退する中、核保有国と非保有国が一堂に会するNPTを重視する姿勢を国内外に示した。 

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28日、米ニューヨークで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会(外務省提供)
28日、米ニューヨークで開かれた核拡散防止条約(NPT)再検討会議の第3回準備委員会(外務省提供)

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