〔NY石油〕WTI3日続伸、65.52ドル=週間では12.56%安(27日) 2025年06月28日 05時50分

 【ニューヨーク時事】週末27日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」が大規模な増産方針の継続を検討するとの一部報道を受け、一時売られたものの、あと買い戻しが入り、3日続伸した。米国産標準油種WTIの中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比0.28ドル(0.43%)高の1バレル=65.52ドルだった。週間では12.56%安。9月物は0.25ドル高の64.07ドル。
 米エネルギー情報局(EIA)公表の在庫週報でエネルギー需要の堅調さが示唆されたことや対ユーロでのドル下落などを受け、朝方の相場は買い先行となっていた。米商務省が発表した5月の個人消費支出(PCE)物価指数は前年同月比2.3%上昇と、伸び率は前月を上回ったものの、相場の反応は限定的だった。
 その後、一部メディアが、OPECプラスが8月に日量41万1000バレルの増産を検討する用意があると報じた。OPECプラスの有志8カ国は、過去3カ月間、同水準の増産を決定しており、次回の会合は7月6日に予定されている。供給過剰への警戒感が浮上し、原油売りが加速。相場は一気に朝方の上げ幅を一掃した。ただ、65ドルを割り込んだ水準では割安感から買い戻しも入り、取引終盤に再びプラス圏に浮上した。
 一方、ロイター通信によると、6月の中国のイラン産原油輸入は日量180万バレル超と過去最高水準に増加した。中国の独立系製油所からの需要が改善したことなどが背景にあるという。
 ▽ガソリン=反落。中心限月7月物の清算値は0.92セント安の1ガロン=208.98セント。 ▽ヒーティングオイル=3日ぶり反落。7月物の清算値は5.29セント安の1ガロン=230.72セント。

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