大型減税法案、週末採決へ=トランプ氏が圧力―米上院 2025年06月25日 08時25分

米議会上院の共和党トップ、スーン院内総務(中央)=24日、ワシントン(EPA時事)
米議会上院の共和党トップ、スーン院内総務(中央)=24日、ワシントン(EPA時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領の看板政策である大型減税を含んだ法案が、今週末の27日にも上院で採決される見通しとなった。共和党上院トップ、スーン院内総務が米メディアに明らかにした。歳出削減規模などを巡って共和党内の対立が深刻化し、採決できるか不透明感が漂っていたが、トランプ氏が強く要請した。
 対立の焦点は低所得者向け医療支援「メディケイド」の扱い。共和党の財政規律派は一段の関連支出削減を求めているが、穏健派は地域医療への打撃を懸念し、行き過ぎた削減に難色を示している。
 7月4日の米独立記念日を控え、上下両院とも来週は休会となる。ただ、大型減税の成否は政権の命運を左右しかねないだけに、トランプ氏は24日、SNSで「法案を可決するまでここで仕事しなければならない」と議員らに要求。「家に帰るな。今週、ディール(取引)を成立させろ」と訴えた。
 下院は先月、法案を可決済み。ただ、上院の法案修正は必至で、その場合には下院の再可決が必要となる。共和党は上院と下院の間でも、州・地方税控除の扱いなどを巡って意見の隔たりが大きい。上下両院とも共和党は辛うじて過半数を占めるにとどまっており、法案の議会通過のめどは立っていない。 

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