〔米株式〕NYダウ反発、117ドル高=エヌビディア決算を好感(29日) 2025年05月30日 05時50分
【ニューヨーク時事】29日のニューヨーク株式相場は、米半導体大手エヌビディアの決算が好感され、反発した。優良株で構成するダウ工業株30種平均は前日終値比117.03ドル高の4万2215.73ドルで終了。ハイテク株中心のナスダック総合指数は74.93ポイント高の1万9175.87で引けた。
ニューヨーク証券取引所の出来高は前日比1392万株減の9億9766万株。
エヌビディアは3%超高とハイテク株をけん引。前日の取引終了後に2025年2~4月期決算を発表し、売上高は四半期として過去最高となった。人工知能(AI)向け半導体の需要の底堅さが示される中、この日のダウ平均は買いが先行した。日系証券筋は「同社がAI半導体分野で主導権を握っていることが改めて確認された」と語った。
また、トランプ政権が発動した相互関税について、米国際貿易裁判所は28日、「違法で無効」と判断し、差し止めを命じる決定を下したことも相場の押し上げ材料となった。ただ、29日午後には連邦巡回区控訴裁判所が判決を一時的に停止することを命じたと報じられ、市場では「高関税政策が撤回される状況にはなっておらず、値上げなど企業の対応が引き続き注目される」(同)との声が聞かれた。
そのほかの個別銘柄ではボーイングも3.3%高と堅調だった。今後の旅客機の増産計画などが好感された。アマゾンは0.5%高、マイクロソフトは0.3%高だった。
一方でセールスフォースは3%超安。マクドナルドは0.3%安、ゴールドマン・サックスは0.6%安だった。