〔NY外為〕円、144円台後半(19日) 2025年05月20日 06時27分
【ニューヨーク時事】週明け19日のニューヨーク外国為替市場では、米国債格下げに対する警戒感から円買い・ドル売りの流れが進み、円相場は1ドル=144円台後半に上昇した。午後5時現在は144円77~87銭と、前週末同時刻(145円63~73銭)比86銭の円高・ドル安。
格付け大手ムーディーズ・レーティングスは16日、政府債務膨張を踏まえ、米国債の格付けを最上級の「Aaa」から「Aa1」に一段階引き下げたと発表した。米財政の持続可能性を巡る懸念が改めて浮上。海外市場で先行した円買い・ドル売りの流れが波及した。
ニューヨーク連邦準備銀行のウィリアムズ総裁は19日、対談形式のイベントで「米ドルは世界的な準備通貨のままだ」と強調。世界の市場参加者は「今でも米国は投資すべき場所と捉えている」と分析したが、米政権の高関税政策に伴う先行き不透明感も漂う中、ドル・債券・株が同時に売られる「トリプル安」の再燃リスクもくすぶったままだ。この日、米30年債の利回りは一時5%台に達し、2023年11月以来1年6カ月ぶりの高水準を付けた。
ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1239~1249ドル(前週末午後5時は1.1160~1170ドル)、対円では同162円76~86銭(同162円48~58銭)と、28銭の円安・ユーロ高。