〔NY金〕3日続落、3222.20ドル=3週間ぶり安値(1日) 2025年05月02日 03時40分

 【ニューヨーク時事】1日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米中貿易摩擦の緩和期待やドル上昇に伴う割高感が重しとなり、3営業日続落した。中心限月6月物の清算値(終値に相当)は、前日比96.90ドル(2.92%)安の1オンス=3222.20ドルと、4月10日以来3週間ぶりの安値に沈んだ。
 中国国営中央テレビ系メディアの「玉淵譚天」は1日、関係者の話として、トランプ米政権が関税を巡る交渉を求め、中国側に接触してきたと伝えた。同メディアの記事には、原則として共産党や政府の考え方が反映されることから、今後協議が本格化するのではないかとの見方が浮上。労働節(メーデー)の連休(1~5日)を迎え、中国勢が不在となる中で手じまい売りが膨らんだ。米政権はまた、インドや韓国などアジアの主要貿易相手国との協議も進めており、1日夕には日本の代表団と会う予定を組んでいる。
 一方、翌2日に4月の米雇用統計の発表を控え、外国為替市場ではドルが主要通貨に対して強含みに推移。米サプライ管理協会(ISM)が1日午前に発表した4月の製造業購買担当者景況指数(PMI)は48.7と、好不況の分岐点である50を下回ったものの、市場予想ほど悪化しなかった。来週の連邦公開市場委員会(FOMC)では金利据え置き決定が広く織り込まれており、ドル買い戻しに伴う金の割高感も意識されたもよう。

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