〔NY石油〕WTI続落、60.42ドル(29日) 2025年04月30日 05時28分
【ニューヨーク時事】29日のニューヨーク商業取引所(NYMEX)の原油先物相場は、需給緩和懸念が広がる中で売られ、続落した。米国産標準油種WTIの中心限月6月物は前日清算値(終値に相当)比1.63ドル(2.63%)安の1バレル=60.42ドルだった。7月物は1.53ドル安の59.84ドル。
世界銀行は29日に発表した最新の商品市場見通しで、米政権の高関税政策が世界的な景気鈍化を招き、2025年の原油価格が大幅安になると予想した。米高関税政策をめぐり、米国と相手国との交渉が進展していると伝えられるものの、米国の関税政策がエネルギー需要見通しにも響く可能性が改めて意識された。
一方、石油輸出国機構(OPEC)加盟国とロシアなど非加盟産油国で構成する「OPECプラス」の有志8カ国は5月5日に会合を開き、6月の生産計画を決定する予定。米メディアは前週、この会合において複数の加盟国が6月も増産を提案する見通しと報じており、需給緩和懸念が引き続き原油相場を圧迫した。
ロイター通信が28日発表したアナリスト暫定予想によると、25日までの1週間で原油在庫は前週比50万バレル増と見込まれている。
▽ガソリン=続落。5月物の清算値は3.46セント安の1ガロン=207.12セント。
▽ヒーティングオイル=4営業日ぶり反落。5月物の清算値は5.51セント安の1ガロン=212.04セント。