〔NY外為〕円、142円近辺(28日) 2025年04月29日 06時30分

 【ニューヨーク時事】週明け28日のニューヨーク外国為替市場では、米中貿易摩擦を巡る先行き不透明感が警戒される中、リスク回避的な円買い・ドル売りが進み、円相場は1ドル=142円近辺に上伸した。午後5時現在は141円98銭~142円08銭と、前週末同時刻(143円67~77銭)比1円69銭の大幅な円高・ドル安。
 ニューヨーク市場は143円36銭で取引を開始。ベセント米財務長官は28日午前、米CNBCテレビのインタビューで、政府は全方面で中国側と接触しており、貿易戦争の緊張緩和は「中国次第」と発言。加えて、米側は「奥の手として『エスカレーション・ラダー(事態を段階的に深刻化させる措置)』の用意があるが使われないことを切望している」と語った。これを受けて、米中の貿易摩擦激化への警戒感が再燃し、安全資産とされる円を買ってドルを売る動きが活発になり、円は一時141円99銭まで上昇した。
 今週は2回目の日米関税協議が行われる予定のほか、1~3月の国内総生産(GDP)速報値、3月の個人消費支出(PCE)物価指数や4月の雇用統計など主要な米経済指標の発表が目白押し。重要イベントを前に持ち高を調整する向きもあったもようだ。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.1418~1428ドル(前週末午後5時は1.1357~1367ドル)、対円では同162円24~34銭(同163円24~34銭)と、1円ちょうどの円高・ユーロ安。

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