米航空大手3社、景気減速に警戒=2社は業績予想撤回 2025年04月25日 06時06分

【ニューヨーク時事】米航空大手3社の2025年1~3月期決算が24日、出そろった。堅調な国際線需要から、デルタ航空は増収増益を確保し、ユナイテッド航空は黒字に転換。一方、国内線が不調だったアメリカン航空は赤字幅が拡大した。
トランプ米政権の高関税政策を巡る不透明感を踏まえ、デルタとアメリカンは25年通期業績見通しを撤回するなど、各社とも景気減速に警戒を強めている。
デルタのバスティアン最高経営責任者(CEO)は電話会見で、「(関税の)影響は国内線や、特にエコノミークラスで顕著になっており、旅行や出張は弱含んでいる」と説明した。ただ、国際線の底堅さは今後も続くと予想する。
アメリカンの赤字額は前年同期比1.5倍の4億7300万ドル(約670億円)に膨らんだ。景気不透明感による国内旅行の需要減に加え、今年1月に発生した子会社の旅客機と米軍ヘリの衝突事故で客足が鈍ったことも響いた。
ユナイテッドは通期の利益予想を維持しつつも、景気後退で大幅に落ち込むシナリオも示した。