〔NY外為〕円、158円台前半(16日) 2024年07月17日 06時19分

 【ニューヨーク時事】16日のニューヨーク外国為替市場では、この日発表の米小売売上高で個人消費の底堅さが示されたことで円売り・ドル買いの流れが優勢となり、円相場は1ドル=158円台前半に下落した。午後5時現在は158円26~36銭と、前日同時刻(157円91銭~158円01銭)比35銭の円安・ドル高。
 米商務省が16日朝方に発表した6月の小売売上高は、前月比横ばいと、市場予想(ロイター通信調べ=0.3%減)を上回った。また、変動の激しい自動車・同部品を除くと0.4%増加と、予想(0.1%増)から上振れする内容。堅調な米消費動向を背景に、一時的に円売り・ドル買いの流れが加速し、一時158円85銭付近まで下落。ただ発表内容が消化されると、早期の利下げシナリオを崩すほどの内容ではないとの受け止め方から円を買い戻す動きも出て、158円台前半で弱含みに推移した。
 一方、前週末12日に円がドルに対して急伸した場面について、日本政府・日銀が為替介入を実施していた可能性が高いことが16日、分かった。日銀統計に基づく市場関係者の推計によると、介入額は2兆円規模。11日にも3兆~4兆円規模での介入が入ったとみられており、介入警戒感も円の下値を支えた。
 米連邦準備制度理事会(FRB)のクグラー理事はこの日、ワシントン市内で講演し、インフレ鈍化が今後進行する一方で、労働市場が底堅いながらも軟化を示唆する場合には、「年内の金融緩和開始が適切になる」との見解を明らかにした。しかし、政策決定はあくまで「データ次第」と強調した。
 ユーロは同時刻現在、対ドルで1ユーロ=1.0894~0904ドル(前日午後5時は1.0890~0900ドル)、対円では同172円57~67銭(同172円27~37銭)と、30銭の円安・ユーロ高。

前日からの主な出来事