〔NY金〕続伸、2467.80ドル=2カ月ぶり史上最高値更新(16日) 2024年07月17日 04時03分

 【ニューヨーク時事】16日のニューヨーク商品取引所(COMEX)の金塊先物相場は、米連邦準備制度理事会(FRB)高官らの発言を受けて年内利下げ観測が強まる中、買いが膨らみ、続伸した。中心限月8月物の清算値(終値に相当)は前日比38.90ドル(1.60%)高の1オンス=2467.80ドル。中心限月ベースで5月中旬以来約2カ月ぶりに史上最高値を更新した。
 パウエルFRB議長は15日のイベントで、6月の米消費者物価指数(CPI)などインフレ鈍化を示す最近の指標を踏まえて、利下げに向けた「確信が若干増した」と明言。サンフランシスコ連銀のデイリー総裁も同日、インフレ率がFRBの目標とする2%に向け低下するとの「確信が強まっている」との見解を示した。こうした発言を受けて、市場はFRBが9月の連邦公開市場委員会(FOMC)で利下げを開始することをほぼ織り込み済み。さらに12月に追加利下げに動くとの観測が広がっている。米長期金利の指標である10年債利回りが低下する中、利子の付かない資産である金の投資妙味が強まり、買いが活発化。相場は一時2470ドル台まで上伸した。高値圏での利益確定の売りは限定的で、時間外取引でも堅調を維持している。
 一方、米商務省が朝方発表した6月の小売売上高は前月比横ばいと、市場予想(0.3%減=ロイター通信調べ)よりも強めの結果となったが、材料視されなかった。

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