マスク氏の新党結成「ばかげている」=米大統領、政治介入を批判 2025年07月07日 08時46分

米実業家のイーロン・マスク氏=5月21日、ワシントン(AFP時事)
米実業家のイーロン・マスク氏=5月21日、ワシントン(AFP時事)

 【ワシントン時事】トランプ米大統領は6日、記者団に対し、実業家イーロン・マスク氏が新党「アメリカ党」の結成を表明したことについて「ばかげている。(米国で)第3の党はうまくいかない」と批判した。マスク氏は大統領選でトランプ氏に多額の献金を行い、親密な関係を築いて政権入りした。だが、5月末の政権離脱後、大型減税関連法を巡って関係が悪化している。
 トランプ大統領肝煎りの大型減税関連法が今月4日に成立した翌日、マスク氏はX(旧ツイッター)で「無駄と汚職で米国が破綻しつつある」などとして、新党結成を発表した。マスク氏は電気自動車(EV)大手テスラや宇宙企業スペースXのトップを務める。
 マスク氏は大型減税関連法が国の債務を膨張させるとして繰り返し非難。これに対し、トランプ氏はマスク氏の企業が絡む事業への政府補助金打ち切りを示唆し、テスラ株は急落した。
 ベセント財務長官も6日、CNNテレビのインタビューで、マスク氏にビジネスにとどまるよう求めた。テスラやスペースXなどを「マスク氏は誰よりもうまく経営できる」と指摘。「これらの企業の取締役らは新党結成を望まず、マスク氏に事業活動への集中を促すだろう」と語った。 

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