〔東京外為〕ドル、143円台後半=売り一巡後はもみ合い(1日正午) 2025年07月01日 12時17分
1日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、日銀短観の強い大企業製造業況判断DIを受けたドル売り・円買いが一巡した後、1ドル=143円台後半を軸にもみ合っている。正午現在は、143円72~73銭と前日(午後5時、144円12~12銭)比40銭のドル安・円高。
前日の欧州時間序盤は東京時間に143円台を付けた反発と月末の調整的な買いで144円20銭台から144円50銭台まで上伸。米国時間の序盤も同水準でもみ合った。中盤は、6月のシカゴPMIが40.4と前月の40.5を下回ったことで長期金利が低下し、144円30銭台から144円10銭付近まで軟化。終盤は143円90銭付近まで下値を試した。
東京時間の早朝も同水準で推移。午前8時50分の日銀短観で、大企業製造業の業況判断DIが2期ぶりに改善すると日銀の利上げ観測が一部で意識され、143円40銭台まで下落。その後は、買い戻されて143円80銭台に上昇した。
大企業・製造業の業況判断DIは改善したが、トランプ関税の影響で自動車などは悪化しており、「短観の結果は日銀の利上げを観測を強める材料にはならないと判断された」(資産運用会社)といい、ドル円はいってこいだった。
午後は特段の材料はないものの、「時間外取引の米長期金利の低下を受けて、弱地合いが続き143円台30銭台まで下値を試す」(国内銀行)との声が聞かれた。
ユーロは朝方に比べ対円、対ドルともに横ばい圏だった。ユーロドルでは、一時1.18ドル台と2021年9月16日以来、約4年ぶりの高値を更新した。正午現在は、1ユーロ=169円41~43銭(前日午後5時、168円91~93銭)、対ドルでは1.1787~1788ドル(同1.1720~1721ドル)。