〔東京外為〕ドル、143円近辺=米株上昇で水準切り上げ(1日午前9時) 2025年05月01日 09時05分

 1日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、米株の上昇などに支援され、1ドル=143円近辺に水準を切り上げている。前日の海外市場では、米指標悪化で一時は下押したが、米株が切り返し、ドル円も買い戻された。午前9時現在、143円01~02銭と前日(午後5時、142円77~79銭)比24銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間はトランプ関税への警戒感が後退する中、買いが優勢となり、一時143円台に乗せた。米国時間は、第1四半期の米GDP悪化を受けて中盤には142円50銭台に下落。ただ、大幅安となった米株が切り返し、ドル円は終盤にかけては143円前後に持ち直した。
 東京時間の早朝もおおむね同水準で推移している。本日は、日銀決定会合の結果公表と植田日銀総裁の会見が予定され、「それまでは様子見ムードが強まる」(FX業者)とみられる。金融政策については現状維持が見込まれており、これ自体は織り込み済み。焦点は、「トランプ関税による不透明感などで経済・物価の見通しがどの程度の下振れになるのか」(大手邦銀)で、微修正程度ならドル円への影響は軽微とみられる。
 植田総裁の会見をめぐっては「先行きの不透明感を警戒する姿勢が目立つと、ハト派の印象が強まり、円売りの反応を招くのではないか」(同)との声が聞かれる。
 ユーロは対円、対ドルで下落、午前9時現在、1ユーロ=161円93~97銭(前日午後5時、162円40~46銭)、対ドルでは1.1322~1322ドル(同1.1378~1381ドル)。

注目ニュース