〔東京外為〕ドル、143円台前半=強弱材料の交錯で小幅高(15日午前9時) 2025年04月15日 09時08分

 15日朝の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、前日の海外市場で方向感を欠いた流れを受け、1ドル=143円台前半で小高くなっている。強弱材料が交錯し、上下に動きにくい。午前9時現在、143円22~23銭と前日(午後5時、143円06~07銭)比16銭のドル高・円安。
 前日の海外市場では、欧州時間は東京時間の終盤に売られた反動から買い戻され、米国時間の序盤には143円40銭前後を回復。その後、米株高に支援され、一時144円台に乗せる場面もあった。中盤以降は、米長期金利が低下傾向をたどったことから売りが優勢となり、終盤には143円近くに伸び悩んだ。
 前日の東京時間は、赤沢経済再生担当相の答弁で、日米財務相間の為替協議で円安是正が求められる、との思惑が広がったことから下値を試す動きとなった。その後、欧米時間に入ってからは欧米株の上昇に支援され、ドル円はいったん上値を試したが、米長期金利の低下を背景に売り戻され、全般的な値動きは上にいってこいとなった。
 本日の東京時間は、前日の海外市場と同様に「方向感は出にくい」(FX業者)と見込まれる。米株高になびいて日本株も堅調な展開になると「ドル円も買われやすい」(大手邦銀)ものの、米関税政策は二転三転しており、「引き続き上値は追いにくい」(同)ため、全般は143円台前半を軸としたレンジ圏での値動きにとどまりそうだ。
 ユーロは対円、対ドルで下落。午前9時現在、1ユーロ=162円34~36銭(前日午後5時、162円94~97銭)、対ドルでは1.1336~1336ドル(同1.1389~1390ドル)。

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