株主還元で4万円回復 2025年03月25日 14時11分
丸三証券投資情報部次長・小松崎直樹氏
東京株式市場は、企業の好業績や一段の株主還元策への期待を背景にじりじりと上昇基調をたどりそうだ。日経平均株価は6月に向け4万円台回復を目指すとみている。
東証が2年前に「資本コストや株価を意識した経営」を要請して以来、多くの企業は自社株買いや増配などで応じた。これら株主還元策には拡充の余地がある。
各社の業績は堅調とみられ、決算発表が集中する4月後半以降は買いが入りやすくなる。特に海外投資家が年初から先行させた売りに一服感が出ており、こうした需給状況も株価を支える要因になるだろう。
一方、トランプ米大統領は関税政策で一部柔軟さを示しているものの、不確実性が残ることは否めない。内容が日本の自動車産業に予想以上に厳しいと判明した場合などには一定のリスクがあり、日経平均が3万6000円程度まで下げる場面も想定しておきたい。