〔東京外為〕ドル、150円台前半=輸入企業の買いで上昇(26日正午) 2025年03月26日 12時05分
26日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、国内輸入企業の買いなどが入り、1ドル=150円台前半に上昇した。正午は、150円25~27銭と前日(午後5時、150円71~72銭)比46銭のドル安・円高。
25日の欧州時間は、利益確定や持ち高調整の売りに押され、150円近辺へ下落した。米国時間も売りが継続。3月の消費者景気信頼感指数の低調な結果や、トランプ関税への警戒感などを受けて長期金利が低下し、中盤には149円50銭台まで下押した。終盤は、主要株価指数の持ち直しや長期金利の下げ止まりで、149円90銭台に浮上した。
26日の東京市場の午前は、国内輸入企業買いや日経平均株価の上昇などを受けてじり高となり、150円20銭台に水準を切り上げた。その後は、日経平均や時間外取引の米長期金利を眺めながら、150円00~20銭台でもみ合った。
ドル円は、年度末に伴う実需の買いなどで朝方から上値を伸ばした。また、植田日銀総裁が参院財政金融委員会で「基調的な物価上昇率は、まだ少し2%を下回っている」などと述べたことから「タカ派警戒が後退し、ドル円の買い戻しを誘った」(国内銀行)という。
もっとも、ドル円の値幅は40銭程度にとどまっており、大きな方向感は出ていない。トランプ米大統領の関税政策の先行き不透明感が根強く、積極的な売買は見送られているようだ。午後も特段の材料は見当たらない中、149円台後半から150円台前半のレンジ相場が継続するとの見方が多い。
ユーロは朝方に比べ対円で上昇、対ドルは小動き。正午は、1ユーロ=162円19~21銭(前日午後5時、162円60~60銭)、対ドルでは1.0795~0795ドル(同1.0787~0787ドル)。