〔東京外為〕ドル、150円台後半=実需買い一巡後は伸び悩む(25日正午) 2025年03月25日 12時04分
25日午前の東京外国為替市場のドルの対円相場(気配値)は、実需の買いやリスク選好の買いが一巡した後は、1ドル=150円台後半で伸び悩んでいる。正午現在は150円76~77銭と前日(午後5時、149円62~64銭)比1円14銭の大幅ドル高・円安。
前日の米国時間は、序盤に発表された米サービス業購買担当者景況指数(PMI)の強めの結果を受けて長期金利が上昇したことで、買いが強まり、中盤にかけて150円70銭台に水準を切り上げた。トランプ米大統領が相互関税について柔軟な姿勢を示したことも、リスクオンのドル買い・円売りにつながった。買い一巡後、いったん150円40銭台に緩む場面があったが、終盤は150円70銭台に値を戻した。
こうした海外市場の流れを引き継ぎ、この日の東京早朝は150円80銭前後で推移。午前9時以降、日経平均株価の上昇を受けたリスク選好のドル買い・円売りや五・十日要因に伴う実需の買いが入り、150円95銭近辺に上昇した。同水準で買いが一巡し、その後は、利益確定や持ち高調整の売りなどに押され、150円50銭台に値を下げた。正午に向けては、150円70銭近辺で推移した。
ドル円は「トランプ米政権による関税政策への過度な警戒感が和らいだことで、ドルの買い戻しが入りやすい」(国内銀行)との声が聞かれた。もっとも、米政権による関税政策への不透明感は完全には払拭されていないほか、「トランプ氏による円安けん制が上値を抑える」(同)とみられるため、一段の上値追いは限られそうだ。
ユーロは朝方に比べ対円で小幅安、対ドルで小動き。正午現在、1ユーロ=162円77~78銭(前日午後5時、162円19~21銭)、対ドルでは1.0796~0797ドル(同1.0838~0840ドル)。