CO2回収・貯留、北海道苫小牧沖指定=事業者公募、年内試掘へ 2025年02月21日 12時58分

経済産業省=東京都千代田区
経済産業省=東京都千代田区

 経済産業省は21日、二酸化炭素(CO2)を回収し地中深くに貯留する技術「CCS」の実用化に向け、北海道苫小牧市沖を特定区域に指定したと発表した。昨年5月に成立したCCS事業法に基づく初の指定。事業者の公募も開始した。安全性などを確認するため今年中にも試掘を始める。
 CCSは排出されたCO2を貯留分で相殺できるため、鉄鋼や化学など脱炭素化が難しい産業で活用が期待される。苫小牧市沖は日本初の大規模実証試験が行われ、2019年までに約30万トンのCO2を貯留した実績がある。事業化に向け石油資源開発、出光興産、北海道電力が調査を進めており、年約150万~200万トンの貯留が見込まれる。
 武藤容治経産相は21日の閣議後会見で、費用抑制などの課題を挙げた上で「投資を促すための支援制度について検討していく」と述べた。 

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